…ってか、蓮遅いなぁ…。

あたしはケータイを開ける。

待ち合わせは、10時。今は…10時5分。


いつも遅刻はしないのに…。


そんな事を思ってると、ケータイの着信音が鳴った。


ぁ、蓮だ。


「もしもし」

『桃嘉? なんかあった?』

「へ??」

『もう、五分も遅刻ですけど』

「れ、蓮! どこにいるの?!」

『は? どこって…勝田駅だけど』

「…」

あたしも…勝田駅にいるんだけど。

『桃嘉?』

「…あたし、今、南口にいるんだけど…」

『…今そっち行く』


素っ気ない声と共に、電話が切られた。