季節は十一月。
すっかりと、空気が冷たくなった。
「れーん、これさぁ、人数変えられねーの?」
「無理」
「そう言わないでさぁ〜!
聞いてみてくれよ!」
「めんどい」
「…それ実行委員の言葉じゃなくね?」
「好んでやってねぇし」
今は、LHRの時間。
この時間で、球技大会に出る競技を決めている。
俺は、くじ引きで実行委員に。
もう一人は、嬉しい事に桃嘉。
「桃ーサッカーじゃなくて、バスケに一人増やしちゃだめ?」
「ぁー…えっと…」
っつっても…桃嘉はこういうの適任じゃないんだよなぁ…。
性格的に、お人好しだし。
「人数の変更は、他のクラスと平衡になるようにしてるから、
悪いけど我慢して」
「…そ、か…わりっ」
「いいって。俺だってやりてぇのやりたいし」
「れーん!」
「きめぇよっ!」
男子はこう、わかってくれんだよなぁー…。
ただ…
「飯田つめたぁー」
「どうせめんどいだけでしょー」
…女子って、わけわかんね。