「男は俺だけじゃない。もっと、人との関わりを広げてみろ。そしたらさ、出逢えるよ。
この人と…一生一緒に人生を歩みたいって思える人と」
「…」
「ナツ、俺行くな」
「…蓮、くん…」
「ん?」
「…ありがとう」
「おぅ。ナツも、あんま一人でいるなよ? 危ないから」
蓮くんはそう言って、走って行った。
ねぇ…蓮くん。
”一生一緒に人生を歩みたいって思える人”
それさ…あたしにとって、蓮くんだったよ。
でも…思い過ごし、なのかもね。
だって、あたし、今…
蓮くんと桃嘉ちゃんの幸せを願ってるの。
蓮くん…ありがとう。
あたしの、初恋の相手になってくれて…
本当に、ありがとう。