「ぁ、あそこだよ!」
「うおっ」
「おっきぃ…」
海の隣の森の中に、大きな木のハウス。
「虫が時々でるけど、ちゃーんとスプレーあるから♪」
そう言って、奈津子ちゃんはニコニコしながらドアを開けた。
「つーばーさぁ!」
つばさ…?
「おっす、奈津子。早いじゃん。ぁ、その2人?」
「そだよー。イトコの、海条翼」
「よろしく」
「飯田蓮」
「岸本桃嘉です」
「…ふぅん」
「??」
海条くんはあたしを見て、懐かしそうな目で見る。
「なぁ、この四人で寝んの?」
「蓮くん、嫌だ?」
「せめて男女別にしてくんない?」
「ふはっ! 大丈夫大丈夫! 俺、奈津子なんかに手ださねぇから!」
「なんかってなによ〜!」
「ナツじゃなくて、桃嘉に出されたら困るんだよ」
あ、あたし?!