桃嘉とは下校は一緒にすることにした。
登校は待ち合わせとか難しいし、時間も会わない。
「蓮、帰ろ…?」
少し不安そうに、恥ずかしそうに言う桃嘉は可愛く思えた。
「おぅ」
俺が席を立てば、周りから「ほら、やっぱりつき合ってるんじゃん」とか「ぇーうそぉー」とか。
しょぼんとしてる桃嘉をみて、俺は桃嘉の手を取り、急ぎ足で学校を出た。
「気にすんな、あんなの」
「うん…」
「…俺も気にしてないから」
「…」
「桃嘉、大丈夫だから」
「…」
安心させる言葉を言っても、桃嘉はちっとも安心した様子を見せない。
逆に、不安そうな顔をしている。
なぁ、どうすれば…
お前は安心してくれる…?