その後、俺は下駄箱で靴に履き替えて学校を出た。


…なんで、コイツも??


「あたし、こっちだもん」

「夜道が怖いとか?」

「家がこっちなの!//」

「はいはい」


俺はいつも通りのスピードで家へと帰る。

あと15分ってところで、後から声がした。


「あたし、ここだから!」


家近っ…。


「じゃあまたね、飯田!」



俺は無言で片手を適当にふる。

岸田は家へと入ろうとしたとき、バッと振り返った。



「今日はありがと!!」



そう笑う彼女に不覚にも、




惚れてしまったんだ。