「じゃあ、宿題は章末問題全部なー。明日、今日ずっと寝そうだった岸本に全部やってもらうからな」
またか…。
金曜日の六時間目。
これはもう、毎週恒例の行事のような気がしてくる。
この時間、”岸本”っていう名字が出てこない日はないだろう。
俺はクルクルとペン回し。
明日…俺ん家誰もいないし、誘ってみるか。
授業が終われば、俺は帰りの支度をして、寝る体制に入る。
けど…今日は、邪魔が入った。
「れーん♪」
「…んだよ」
男友達の中で、一番信頼できる工藤 拓海。
バカで、うるさい。
側にいると、耳が痛くてしょうがない。