「ヤバイ!! 早く行こう!!」


…は?!

岸本桃嘉は俺の手首を掴んで、無理矢理引っ張って走りだした。


そして、無理矢理体育館の中へ。

…サボるつもりだったのに。


理由は二つ。


一つは、めんどくさいから。




もう一つは…




「れーん!!」


「れんくぅーん!!」




…異様にうるさい家族。



体育館に入れば、もちろん目立つわけで。


俺は何事もなかったように、席に座る。

そんな俺とは真逆に、

岸本桃嘉はペコペコと先生に謝ってから席に座った。