『有難う…ございます』

あたしは頭を下げる。
1番辛いのはあたし
じゃなくて刹那の家族なのに…
刹那のお姉さんは笑って
一階に降りていった。


あたしは刹那の机の前に
立って引き出しを
一つ一つ開けた。
引き出しの中はちゃんと
整頓されてあって
物は余り入ってなかった。1番下の引き出しを
開けたら…綺麗に包装
された箱が入っていた。

あたしはその箱を
手にとって中身をみた。
その中身には
ネックレス・指輪・
メッセージカードが
入っていた。
メッセージカードを
見てみるとあたしの目にはまた涙が流れていた。

『……刹那っ』


【麻衣へ
俺…1年の時から麻衣のこと好きだったよ…。
ずっと側にいるから
俺の隣でいつも笑って…
刹那】

いつ渡そうとしたの?
事故にあった日に
渡そうと思ったの…?
もし…そおなら大事な物
忘れちゃ駄目じゃんっ。
刹那…あたしだって…

『好きだよ…刹那』

小さい声で呟く…
あんたに言えなかった
本当の想い…
本当のあんたの想いを
知ったからこそ
素直に言える…。


天国にいるあんたに
この想い…届け