ゆっくり目を開けると
泣いている自分。
初めて夢を見て泣いた。
その涙は止まることなく
流れ続けた。

その時
カシャンッ――
と音をたてて写真立てが
落ちた。
近付いてその写真を
見ると写っていたのは…
あたしと刹那の
二人だった。
この写真は…一年の
合宿の時撮った写真…


――…刹那??
なぜか胸の中は不安で
いっぱいで心臓の鼓動は
速くなっていた。


“なぁ刹那…なんで急に
あたしの夢に
出てきたの…?
好きだったって…刹那は
稚沙と付き合ってるんじゃないの?
それに…何であたしに…
キスしたの?”