思わず涙が出そうに
なったのを押さえた。
この場から早く立ち去り
たいって思った時
刹那と目があった…
けどあたしはすぐ
目を反らした。
『由夜っトイレ行こ』
『ん?ええよ…
早くいこっ』

あたしと由夜は走って
トイレに向かった。
なのに途中あたしの手を
引っ張って誰もいない
教室に入れられた。

『由夜?どしたの?』
『麻衣…めっちゃ涙目
なってるよ?
さっき教室の中に黒崎
いたもんね。
あたしからは黒崎しか
見えなかったけど…
彼女と話してるとこ
見ちゃったんでしょ?』

どぅして由夜は
わかってしまうんだろ?
あたしの些細な行動で。

『充分泣いていいよ…
あたしがいるから』
あたしは由夜の胸の中で
声をあげて泣いた…
その間ずっと…
由夜はそばにいて
あたしを抱きしめてて
くれていた。

『由夜…ぁりがと。
もぅ大丈夫だよ。
さっ自分らの教室に
戻ろう!』
涙を拭こうと左手を
見たとき陸人のクラスから買ったアクセサリーが
ないのに気がついた。
『さっき買ったアクセサリーがないっ』
『捜しにいこっ』