買うものを決め会計を
済ませて稚沙と拓哉が
いる海へと戻った。
その途中陸人が
『刹那と麻衣って…
好きな奴いる?』
その質問に刹那は
『陸人は?いんの?』
『いるよ。入学してから…告白はまだしないけど。
今告白したって
振られると思うし…
麻衣は?』

『いるわけないじゃん』
苦笑いしながら答える
あたし…
『俺は…いるかな』
刹那が陸人の質問に曖昧に答えた。
刹那の“いるかな”に
陸人はビックリしていた。

あたしは…それを聞いた
瞬間…
ゆうかさんを思い出した。思わず『ゆうかさん?』
って聞いてしまいそう
だった。
『どんな奴?
刹那の好きな人って』
『俺にとって大切で
守りたいって思う人…』
『この学校?』
『それは…内緒』
あたしらが稚沙と拓哉が
いる海に着いたのは
夕方近くになっていた。

『ごめん稚沙っ!
お待たせ』
『待ちくたびれたで!
って花火の他に
何買ってきたの?』
そりゃー驚くよね…
袋が六つもあれば…
『のど渇くだろうと思ってジュース買ってきた。
後…おかし』
言いながら二人にジュースを手渡す。
夕方の海は夕日が出てて
綺麗だった。