あともう少しでゴールに
近付いてる時に
あたし達の目の前に
細い道が現れた。
最初に刹那が歩いて
次にあたしがその道を
歩いた。
あたしが歩いた瞬間
急にその道は崩れた。

『………えっ』
あたしのその声に刹那は
すぐ後を向いて
手を伸ばしてあたしを
助けよぅと必死な刹那…
『麻衣っ!
大丈夫か?手離すなよ!
今…助けるから』

刹那…
でもこのままじゃ
あんたも落ちちゃう…
『刹那…ぁりがと。
でもあんたまで落ちるの
嫌だから…』
あたしはそぅ言って
自分から握ってる手を
離した…


『……っ麻衣!』

目を閉じて勢いよく
落ちていくあたし…
あたしの目に最後に
残った刹那の
苦しそうな顔…

あたしの耳に最後に残った刹那の“麻衣”
って呼ぶ声……


あたしの意識が
だんだん遠のく…