――ガチャッ
『お待たせ…はい。』
『ありがと。』

『さっきの俺の元カノ…
なんか変なとこ
見られたな』
やっぱり元カノか…
『あたしは刹那ね彼女
じゃないから文句とか
言う筋合いない。
でも…何となく気付いてたよ。』
刹那は少し驚いた顔を
していた…
『…そっかぁ』


『刹那…まだ元カノのことスキなんじゃないの?
好きじゃないって
言った時の刹那の顔…
辛そうだったよ?』
沈黙が二人の時間を
止める…
重たい空気の中
刹那が口を開いた。
『もぅ…好きじゃない。』
ほんまに?
刹那…また辛そうな顔
してるよ…


すると急に後から
『くぅーーん』と
鳴き声が聞こえた。
あたしは後を振り返る。

『えっ!?犬…?』
『あぁ…飼ってるんだ…
名前ゴールドって
言うんだ』
『おいで…ゴールド』
名前を呼んだらゴールドがあたしの所に来て
あたしとゴールドは
戯れた。

その様子を見て刹那が
笑い始める。
『ゴールドほんまに
かわいいっ!』
『ゴールド…麻衣のこと
気に入ったんだな。
こいつ…人見知りするんだ…』