あたしの中でさっきの
“ゆうか”の文字が
頭の中に浮かんだ。
『拓哉とか…
今ぁるけど欲しい?』
『これ書き終わったらプリ頂戴』
そう言ってあたし達は
落書きに集中した。
『刹那?
落書き終わった?』
『終わった…
出来上がんの楽しみ
……あっ!!』

と言って鞄の中から何かを取り出した。
『はいっ。
俺と拓哉うつってるプリ』『ぁりがと』
あたしは刹那からプリクラを受け取る。

『何でこれっ刹那一人で
うつってんの?
拓哉は?』
その時のことを思い出して喋ってるのか刹那は
少し切れぎみに話した
『あいつっぎりぎりに
なってからしゃがんだんだよっ!』

『そーなんだ…
こっち刹那へんがお
してるし』
『それも拓哉に騙された。』
『刹那って騙されやすい
タイプなんじゃない?』
『そーなんかな?
あっ…プリクラ出来た』
『あっちにはさみあるから切りに行こっ』
そう言ってプリクラを
切る。

『はい…刹那。
この後どーする?
家帰る?』
『じゃあ…俺の家来ない?いろいろ喋りたいし』
『行きたいっ!
あたしも喋りたい』