「そっか…親御さんたち二人とも違うところに移動なのか」


「そうなんですよ…明後日出発だって言ってました」


「また急な話だな」


「ホントですよね…しかも私にどっちに付いていくかなんて…」


その時先生が驚いたように


「え!?じゃぁ尾崎も海外に行くのか!?」


「いえ…」


「じゃぁどうするんだ!?」


「なんかお父さんが校長先生に話しにいくみたいですよ!」


「そっか…」


「やっぱり寂しいか!?」


そんなこと言わないでよ


私だってお母さんたちと離れたくて離れる訳じゃないんだから


今、先生の優しい声聞いちゃうと…


「おい!尾崎!?大丈夫か?」


気づくと私は先生の胸のなかにいた