『子猫を殺せ。』


主の声が響く。


「………御意。」


俺は感情を押し殺し、
主に悟られないように返答した。


そして、


俺はある場所へ向かう。





――ガチャ。


部屋に入ると、
子猫がベッドで寝ていた。


俺は子猫に近づき、

頭を撫でた。


『ん…け、ぃ?』

「さゆ…。」

『お帰り。』


子猫……さゆがふわり。と笑う姿に、





俺は泣きそうになった。