俺は無意識のまま
また煙草をくわえて
離れたところで



空を見つめている女に
声を飛ばした




「ねえ、名前は?」



「.....まだ聞くつもり?」



「話聞いた以上、」




聞く権利は当然、
と俺が煙草をくわえたまま
言うと女はふぅ、と溜息1つ




「楠木 雪、」


「学年は?」


「あんたと一緒の1年、」


「え!?何で分かった?」





「何となくー」




なんとなくですべてが
分かったら大したもんだ、