そんなことを思っていると。



「ごめんね?俺ら、もう先約があるから」


そう言うなり、こっちに向かって歩いてきた彼。


「ね?佐脇さん」

と目線の高さを合わせ、私に返事を求めてくる高木くんに驚いた。


せ……先約って……?!



「え?いつの間に約束してたの?聞いてないんだけど!」

とさくらちゃんが叫ぶ。


「そういうことだから、諦めてね」


高木くんがそう言うと、女子たちが残念そうに身を引いた。