「ねえねえ、大地くん!私達と組もうよ!」

「何言ってるの?紫苑はうちらと組むんだから!」

「はあ?うちらとに決まってんじゃん!」


うっわ、凄い大人気……。



「ああ、先越されてるし!このままだと取られちゃうよ!」

と慌てだすさくらちゃん。


クラスの子達がもめているのをじっと眺めていると、高木くんとふと目が合い、ニコッと微笑まれた。


――え?

今のって私に……だよね?


でも、微笑まれる覚えがない。


だって彼とは何も接点がないのだから。