「怪しいって別にそんなんじゃないもん」 「本当に榛名くんと何もないの?」 「ないよ。委員会が同じだったから送り届けてくれただけだから」 そう答えると、 「麻有にはなくても、向こうにはあったりして」 いつもは真っ先にからかうのはさくらちゃんで、それを止めに入る希沙ちゃん。 そんな彼女が珍しく私にそう言った。 「どういうこと?」 「そう思うのが普通じゃない?家の方向、真逆なのに」 ……え?