「じゃあ、またね」


「うん、また……」


教室の前で二人と別れ、ドアに手を伸ばそうとした時。


「“じゃあ、またね” ……だって。昨日榛名くんと一緒に帰ったらしいじゃん」


そんな声でハッと顔を向けると、さくらちゃんと希沙ちゃんと徹くんが教室の窓から顔を出してニヤニヤ笑っていた。


――また、この展開……


いつもいつも、窓から覗き見するのはやめてほしい。


「怪しいな、君たち」

と徹くんの言葉に“うん、うん”と頷くさくらちゃん。