「本当にそれだけ?」


崎本くんが昨日の状況を偽りなく説明したのに、まだどこか疑いを持つ彼女たち。


「――そんなに気になるなら、ちょうど本人が来たことだし、直接アイツに聞けば?」


駐輪場の階段から上って来る榛名くんを見つけ、“おーい、暁!”と名前を呼ぶ。


すると榛名くんが不思議そうな顔で歩いてきた。


「みんなして集まっちゃって、何かあった?」


「ねえ、榛名くん。佐脇さんを昨日家まで送ったって本当なの?」


「え?送っていったけど……それが何?」


事の状況がイマイチ呑み込めていない様子の彼に、