あれから二回ほど席替えが
あったにもかかわらず
わたしと那智はぜんぶ隣の席だった。
それだけ席が近ければ
いやでもちょっかいを出され続けるわけで
いつのまにか那智がわたしを特別扱いし、
それをわたしがうざがる
とゆう謎のパターンが出来上がっていた。
『ゆーずーー』
暇さえあれば那智は叫んでいる。
当たり前のように
静かに静かに
わたしは那智に惹かれていった。
それを恋だと認めるのは悔しかった
“那智を好きなみんな”の中に
入れられてしまうのが悔しかった
那智を苦手だと、かってに思ってたのは
きっと好きになるのが怖かったから