店を出て、二人で歩き出したけど、


なんとなく二人とも黙っていた。



『…帰るね』


そう伝えようとすると同時くらいに、


『イタっ!!』


足がフラついてつま付いてしまった。



洸太が私の体を支えて、


『危なっかし〜なぁ、ホラ』


そう言って右手を差し出した。



私は素直に洸太の右手をつかんだ。



『もう歩くのやめよ。』


洸太が左手でタクシーを停める。



目の前で一台のタクシーが扉を開いて、私達が乗るのを待っている。



(どうしよう…)



迷ってる間もなく、洸太が私をタクシーに乗せた。