例えば何かに夢を見ても、 一気に現実に引き戻してもらえる場所。 だから私は、宮川洸太に抱いていた 小さなドキドキやトキメキを すぐに忘れる事が出来た。 (あぁ〜今日も疲れた…) また非常階段の冷たい手すりに持たれながら、 酒に酔った体を冷やす。 (何かいい事ないかなぁ…) 『つまんないなぁ…。』 独りでぼやきながら、暗く濁った空を見上げていた。