『…ん〜?梨花ぁ…』



『起きた?』



名前を呼ばれて洸太の顔を覗くと、


洸太はまだ眠っていた。



(やだ!洸太ってば寝言?しかも、梨花って…)





私は洸太の気持ちが、どんどん私に向かってると感じた。



今すぐには決められないけど、


いつか、ちゃんと彼氏か洸太かを選ばなくてはいけない日が来ると思った。





私はベッドから起き上がり、


シャワーを浴びた。



心のモヤモヤも一緒に洗い流してしまいたかった。




一つ悩みがなくなれば、また新しい悩みが出来る。



(彼氏といたら、こんな悩まなくて済むのにな…)



髪をバスタオルで拭きながら、フッとそう思った。






(あれっ?結局、答え出てるんじゃん)



私の中で、やっぱり彼氏と別れるつもりはないって


答えが出ていた。



洸太の顔を見たら言えなくなるけれど、


気持ちは彼氏にあった。