『梨花、今日どうする?一人で寝れる?』


洸太が耳元で囁く。



『一人で寝れるよぉ!子供じゃないんだからぁ〜』



洸太の言ってる意味がわからなかった。



『あっそ、じゃあ帰ろっか?』



すねる洸太を見て、



(洸太…もしかして一緒にいたいのかな?)



『うち来る?』



つい、そう言ってしまった。



『しょ〜がねぇなぁ、梨花が一緒にいたいなら行ってやるよ!』



(こいつ…素直じゃないな…)



そう思いながらもニコニコしてる洸太を見て、

胸がキューって苦しくなるのを感じた。



『ノブ、またね〜!』



私と洸太は、ノブの店を出て歩き出した。



『タクシー乗る?』



そう聞かれたけど、なんだか歩きたい気分だった。