『ねぇ愛美…なんで真田さんなの?』


『なんでって…』


私の質問に愛美は困ったような顔をしていた。


『なんで圭輔くんじゃなくて真田さんなの?』


もう一度聞いたけど、愛美は黙っていた。



『お金の為?それとも圭輔くんの事なんて最初から好きじゃなかったの?』



『それは違います…今も好きなのは圭輔だけです』



『だったら何で?』



『そんな風に責めないでください…ッ…ヒック…』



愛美は泣き出してしまった。

『…愛美…私、わかんないよ、愛美の気持ちが』


愛美はただすみませんって呟いてしばらく泣いていた。