『みんなはお前が愛美に客を取られて怒って無視してるんだと思ってるぞ』


『そんな馬鹿な…みんな子供じゃあるまいし…』


『でも、今の状態であからさまに愛美をかばっても事態は悪くなるかも知れないし…愛美に話聞いてやれ』


『…ハイ、わかりました店で聞いてみます』



『頼むよ…わりぃな。じゃねえと今、愛美の客のヘルプ誰もつきたがらねぇし困ってんだよ』



『あっ、店長そう言えば、私…今年いっぱいで辞めますから』



『そっか……えぇ?なんだって?!』




私はついでみたいに店長に辞める事を伝えた。


店長は手に持っていたライターを思わず落とした。



『梨花?なんで急に…』


『私…彼氏と一緒に住もうと思って。彼氏がそうしようって言ってくれたんで…』


『今年いっぱいか…あと残り8ヶ月…ちょっと考えさせてくれ、スマン』


『ハイ、またこの件については今度ゆっくり…とりあえず愛美、何とかします』


『頼んだぞ!』



私達はカフェを出て、私は家に、店長は店に向かって歩き出した。