私は黙って話を聞いた。



愛美が生まれてから今まで、どんな人生を歩んで来たか…


どうしてその人の愛人になったのか…



私は涙が止まらなかった。


愛美は私が思ったよりもずっと酷い人生を歩んでいた。




『私は梨花さんに会うあの日までずっと独りだったんです…梨花さんに会わなかったら圭輔にも出会えなかった…だから、梨花さんには何回か話そうとしてたんです…』



(あっ…そういえば…)



愛美が何かを話そうとしていた事はあった。


私は洸太の事で頭がいっぱいで愛美の気持ちに気付いてあげられなかった。




『愛美…』



『梨花さん、私…圭輔と別れようと思います』



『えぇ!!何で?!好きなのに何で別れるの?!?!』



私は愛美の言ってる意味がわからなかった。