…………
(やっぱダメか…)
諦めて帰ろうとしたその時、
『…梨花さん?』
『愛美!!ゴメン…いきなり来ちゃって…』
『…とにかく、上がってください』
愛美は中に入れてくれた。
(……こういう時、どうやって話出すんだろ…)
愛美は紅茶を入れてる。
『梨花さん、洸太さんと何かありましたか?』
ティーカップを置きながら愛美が言った。
『えぇ??』
愛美の言葉に驚いて声が引っくり返る。
『冗談ですよ、今日のお客さんの事、聞きに来たんですよね?』
クスッと笑いながら愛美は言った。
『…うん、どうしても気になって…話したくないなら無理には聞かない、けど愛美は誰かに話聞いてもらいたいんじゃないのかな?』
私は真顔で愛美を見た。
『………圭輔には?何か聞きました?』
愛美はうつ向いて何か考えながら聞いた。
『ううん、圭輔くんは愛美をよく知らない事を悩んでたよ、わからない事が多いって…』
『…そうですか…今日来たお客さん、私4年間あの人の愛人だったんです。』
愛美はうつ向いたまま話出した。