教室のドアを開けて、席へ。



斜め前の席にはまだいない。


がらがら……



「……っ!!!!」



椛の目はあいつを追って
椛の頬は桃色に染まって
椛の心臓は今にも破裂しそうで
椛の心はあいつでいっぱいになった。



『……………お』


『………………ねっ?』



「…っ沢村、君。




お、おはよう……!」




不器用な笑顔。

でも、キラキラしてる。




「おはよう。」




八重歯を見せて笑った時、風が吹いた。




『さぁて、こっからがスタートだ。ちゃんと協力してよね。』


『はっ、誰がお前なんかと。』