カランコローン!

少し元気に開けられた扉の鐘の音に
僕の心臓は大きく跳ねる


「いらっしゃい…」


「こんにちはー
うわあ、涼しい!楽園みたい」


「ですよね、僕も思います」


「だよね。紅茶オススメで」


「はい、どこでも座ってください」


でも彼女が座るのは
きまってカウンター席の一番端



彼女が初めて来たときから
変わらない席
僕は彼女が座る度に



カウンター越しが切なくなる