不運には不運が重なるもんで。
待ち合わせ場所は仁のバイト先近く。
着いたと同時にメールが来て
“本間にごめん! 終わるん遅くなりそうやねん”
って新手の苛めでしょうか。
もう気分はどん底。
泣いてしまいたいくらいに凹み中。
“何時頃かな? 家に帰ってた方がいいかな?”
頑張ってみた。
あたしにしては、
凄く頑張ってみた。
あまりにも仁に会えてなくて寂しくて、
成せた技だと思うけど。
いつもなら
じゃあまた今度。
とか、先に帰ってるね。
とか、そんな事しか言えなかったのに。
でも送信した後に、
不安は襲ってきて。
いくら待っても返事は来ない。
もしかしてウザかった?
勝手に帰っとけよ、とか思った?
こんな不安ばっかり過ぎる頭の中は、既にパンク寸前。
暫くして、やっと気付いた事。
仁はバイト中だから、
メール見れないじゃないって。