「山北! あんた気に入った。
今日の合コン参加してあげる!」



……は!?



勝手に返事した千恵に、
今まで凹んでいた中山君は大喜びで。


しかもメンバーにあたしは入ってる。


てか、千恵……合コン好きなくせに何でそんな上からなのよー。



止める隙もない2人は、
待ち合わせ場所とか人数とかどんどん決めちゃってて。

取り残されたあたしと山北さんは、
それを見るだけしか出来ない。



「綾乃ちゃん、頑張ってね」

「う、うん!」



大人の笑顔を見せる山北さんの優しさに大きく頷いた。


中山君の友達なのに良い人だー!


数の多いだけの恋愛をしてる山北君の友達は、
皆遊び人って呼ばれる人ばっかりなのに!



「諦めたときは言ってね、俺はいつでもあけておくから」



……!?


その言葉に驚いて顔をあげると



「じゃあ、綾乃ちゃん後でね」



そう不適な笑みを零して、
山北さんは中山君と去って行ってしまった。