「本当に結婚してくれる?」 もう一度聞くと、目尻を落とし優しく微笑んで 「うん。でも俺が卒業して、綾さんより稼げるようになってからやけど……それまで待ってくれる?」 そんなの、そんなの、そんなの! 「絶対待つに決まってるー」 涙でぐちゃぐちゃになったあたしが、 鼻声で答えるといつもの 優しい笑顔と。 温かい胸と。 甘い声で。 「じゃあ約束な」 極上の言葉が降って来た。