「礼子には関係ないかもしんないけど……俺には関係あるんだよ」



どこから出してるの?

そんな苦しい声。



「俺、ずっと礼子が好きだから」



そんな顔見た事ないよ?

切ない辛い表情。


「こんな事して、ごめん。もう絶対しないから……」



何それ。

そんな勝手な事ばっかり言われても、わけわかんないよ。



「く……くす…」

「あ、そこ曲がれば駅だし。もう大丈夫だよな。気をつけて帰りなよ」

「ちょっ……」



そう言って、来た道を走って戻ってしまった。


何、あいつ。


どこ行くのよ。

私達、同じ駅じゃん。