ピンクの頬は真っ赤になってしまう。



「あは、綾さんは可愛いなぁ」



そんな事をサラッと言う仁に、返す言葉なんてない。


触れられた頬が熱くて。

でも、もっと触って欲しいな……
なんて思ったり。


あー、もう。

今、会ったばっかりで。

しかも外なのに。

あたしったら何考えてんのよ!?



「さて、行こっか」



バイクに跨った仁に、メットを渡されて
また触れた指先がジンジンとした。


だーーー!

何かあたし、変じゃない?


さっきから、仁に触れたい……
そんな事ばっかり考えてる。


どうしちゃったんだろう?

仁切れし過ぎて、あたしが切れちゃった?


こんなこと、仁に知られたら引かれちゃうよ。


駄目駄目、デートに集中しなきゃっ!