「んじゃ、はい」



そう言って差し出された掌。

それを見て、
あたしは固まってしまった。


いや、だって仁からこんな風にするのって今までなかったよね?



「どーしたの、仁?」



思わず聞き返してしまった。


勿論、嬉しい限りなんだけど!



「クリスマスやし?」



あぁ、そっか。

今日はクリスマスだもんね。


今日だけは、
恋人同士のフリをしてくれるつもりなのかな?


これって最高のクリスマスプレゼントじゃん!


少し赤らめた笑顔に、
あたしも少し赤くなった。

すごーく照れながらも、
差し出された手を握ると、



「え!?」



思わず赤面。


だって!

だってっ!

手がー!


恋人繋ぎなんですけど。



「クリスマスやしな」



驚くあたしに、
笑って言いながらも仁も真っ赤。


恥ずかしい……。

すっごく恥ずかしいっ!


自分からするのはいいんだけど、
仁からされると……ねぇ。


ってか、手繋ぐのってこんなに恥ずかしかったかなぁ?