「うおっ!? 千恵?」



背後から聞こえた声に振り返ると、
敦君が凄く驚いた顔をしていた。



「はぁ? 呼び捨てにすんな。お姉様って呼べ」



眉間に皺を寄せ、
恐い顔で敦君を睨む。



「はぁ? 意味わかんねー」

「チッ。お前調子に乗って……」



今にも殴りかかりそうな千恵を



「はいはい、こんなとこで止めようね?」



引き攣った笑顔で止めた。



だって、明らかに目立ってるよ。

ほら、女子高生が不審な目で見てるじゃん。



「敦ー……誰? この女?」



睨み合う2人の間から突如沸いて来た女の子に、
あたし達の視線が集まった。


つけまつげ何枚重ね?

お化粧バッチリ過ぎる顔に。

スカート短っ!パンツ見えるからっ!

そこから覗く生足に。


それだけで圧倒されてしまったのは、あたしだけで。



「はぁ? アンタこそ誰よ?」



うがっ!
千恵は負けじと言い返した。