お兄ちゃん。~奈々~


ウチの初恋の人

“涼お兄ちゃん”


ウチは涼お兄ちゃんの妹。

ずっとずっと
お兄ちゃんだけに恋してた



「涼お兄ちゃん~勉強教えて~!」



「いいよ。どこわかんないの?」


涼お兄ちゃんは静かで眼鏡が似合う、頭も良いしカッコイイ。


「んーとね、ここの問題が…」

どれどれ…ってお兄ちゃんの顔が近くて、心臓がうるさい

お兄ちゃんに聞こえちゃわないか怖い


「あぁ…これ簡単だよ、ここをこうすれば…」


そう言ってお兄ちゃんは優しく教えてくれた



「ありがとう!!やっぱ勉強は涼お兄ちゃんに聞くのが1番だね!」



「そうかな、ありがとう。」


お兄ちゃんが少し顔を赤らめて笑う


そんなお兄ちゃんを見ると胸が“トクン…”と波打つ。



「そういえば奈々、顔赤いけど大丈夫か?」


「う、うん!大丈夫だよ」


「そっか…明日テストだろ?早く寝ろよ」



「うん、おやすみ」



「おやすみ」



お兄ちゃんを見て赤くなったなんて言えなかった。