そしてその内、あたしと蓮斗の会話の数は減っていき、ついには、廊下ですれ違っても、なにも表情をかえないまできてしまった。


『ーっ…』
辛い。辛すぎる。

甘く見ていたあたしがいけなかったのかな?

「俺、唯ちゃんが苦しんで、蓮斗も苦しむなら、もっとやってあげるけどね」
笑顔で言う篠沢享也。

『…篠沢くんには関係ないでしょ。黙ってて』
「わぉ、強い女」

金髪を揺らし、ニコニコしながらいつもあたしの心をズタズタに傷つける。

一度殴りたい。

けど無駄だ。
あたしがコイツを殴った所で、しょせん何も変わらない。