「お前それっ……」
蓮斗が篠沢享也の襟元をつかんだ。

「いーのー?1年前、覚えてないわけー?」
この一言で、蓮斗は、篠沢享也から手を離した。
「悪い……」
もう一度蓮斗は座りなおして、ため息をはいた。

「唯の護衛はどうすんだよ?」
「心配はいらないよ。護衛は、きちんと俺らがやるから」
…え…?
「その間は、橋野唯には手を出さない。約束するよ」
…嘘でしょ?嘘だよね?

『嫌だっ…蓮斗じゃなきゃっ…嫌だよっ…』
「…ゆ、いっ」
苦しそうに蓮斗がとめる。