いろんな顔ぶれが、この久しぶりにみんなに出会う同窓会に出席していた。
その中でも一際(ひときわ)体の大きい、大学生になった‘金持ち大輝’が先生に近寄って来た…
すっかりあの頃のイメージとは違い、立派なスーツに身を包み、見違える程の風格と自信を兼ね備えていた。
『先生…あの時(かくかく然々)は本当にありがとうございました!』
悦子は大輝に注がれたビールをちびちびと飲みながら、ニコニコと微笑んで、その話を最高のつまみにして、最高に美味しいビールを黙って飲んでいた…
悦子は大輝にも失礼は承知の上でだが、誰にも邪魔されず、この瞬間の幸せを、噛み締めていたかった…
そして、目を閉じて…
大輝は少しだけ、あれっという顔になったが、先生に去り際に簡単にあいさつだけして、大好きだったハワイ帰りの葉月ちゃんの方へと席を移動した…
『♪……………………………………………………♪』
おわり