悦子は、今日も大好きな立花先生に会えるのを楽しみに学校へと向かった。
実は昨日のテレビでのキスシーンを見た時、自分と重ね合わせて想像し…
又、昨日同様、顔が赤くなった…
しかし今は感の鋭いお姉ちゃんに冷やかされる事もなかったので、すぐに笑顔に戻り、軽い足取りで小学校へと向かった。
4年2組は34人の大所帯のクラスだったが、立花先生は見事に一人一人の生徒に事、細やかに気を配り、一つにまとまっていた。
ただ一人を、除いては…
そして悦子はその一人がどうしても気になって仕方がなかった…
悦子の隣の席の幸絵ちゃんの優遇ぶりに、少し腹を立てていたのだ…
何故か立花先生は幸絵ちゃんに対して、えこ贔屓(ひいき)をしているように見えて仕方がなかった…
幸絵ちゃんもどちらかというと、余り目立たぬ存在で、勉強も真面目に受けていたのだが、決まって休み時間になると、男女生徒のグループから、よくいじめ(生徒達にはいじめという認識はないのだが…)にあっていた…。
そんな大人しい生徒なのに何故か立花先生は、そんな幸絵ちゃんに目を付けていた。
(ひょっとして、先生は幸絵ちゃんの事が好きなのかも…)
悦子は恋人気取りで、自分より可愛がる幸絵ちゃんに嫉妬し、立花先生にもそこだけは、少しだけ許せなかった!
今日までは…少しだった…