「ねぇ紗枝、これから帰りも郁くんと一緒に帰ったらどう?」

「何言ってるのお母さん…。それに郁に迷惑がかかるじゃん」

「でも、夜道は危ないわよ?郁くんが一緒なら安心じゃない」



そこで郁のお母さん参戦。



「そうね〜。郁、これから毎日紗枝ちゃんを送ってあげなさい!」

「なんで俺が…」

「郁、イヤだなんて言ったらどうなるかわかってるの?」



郁のお母さん、どことなくうちのお母さんと似ているような…。



まあ、今はいっか。



それよりも、毎日郁と帰るだなんて。



お母さんたちが何をしたいのかさっぱりわからない。



あたしたち、ただのお隣りさんだよ?



それもまだ知り合ったばかり。



お母さんたちは昔から仲良かったみたいだけどさ。



あたしたちに関係ないじゃんっ。