「凛?どうした?」


龍哉があたしの顔を覗き込む。


「なんでもない。」


そう言うしかなかった。


龍哉に姉貴のことは少ししか話してないし。



「ごめん。体調悪いから帰る。奈美、後は頼んだ。」


あたしの頭の中はあのときから真っ白になってしまい、帰ることにした。


龍哉が探している彼女が、


あたしの一番恨んでいる人だなんて



残酷すぎるよ。