「け、圭で良いわよ…」

「わかった。」

「か、勘違いしないでよね!

ただ、圭の方が文字数が少ないから呼びやすいだけで…

そもそも私は委員長じゃないし…」

「ああ。

これからもよろしくな、圭。」


「う…うん。」


「!?」

翡翠が空を見た。

「幸大!」

「ああ。

鬼だよな?

空から…どうやって?」


「私たちはどうしますの?」

可鈴が言う。

「そこから動くな。」

翡翠が言う。

「いや、俺の台詞なんだがな…」

幸大が言う。


バサッ、

『見つけたぞ、退魔師。』


翼の生えた鬼が空から降りてきた。

「私に用があるみたいだな。

かかってこい、鬼め!」


ゴウッ、

札で構成された槍を構えた。


「おい、隠れてる奴らも出てきな。」

幸大が言う。


バサッ、

翼の生えた鬼がさらに三匹現れた。

「合計で四匹か。

幸大、行くぞ!!」


「ああ。

オブヴィウス《迎え撃つ》」


「私の槍から逃れることはできん!!」

ビュッ、


翡翠が槍を投げた。


鬼に向かっていく。


『空は俺たちの領域だ!!』


バサッ、


空を飛び槍から逃げようとする。

グンッ、

槍の軌道が変わり鬼を追いかけた。


「逃れることはできんと言ったはずだ。」