「何故ですか?」

塩見が言う。

「なぜって…その…」

委員長が言葉に詰まる。

「別に、あなた方は御主人様の彼女でもなんでもない、ただの友達ですよね?

お二方に口出しされる覚えはありませんけど?」

「と、とにかくダメですの!!」

姫が言う。

「もう決めたことです。」

「そんなの無効よ!!」

「そうですの!!

認めませんの!!」

「ですからあなた方にそんなことを言われる筋合いは…」


「あのさ…」

幸大が言う。

「何よ!?」
「何ですの!?」
「何ですか!?」


「取り合えず、姫…

その…俺の話を聞いて何とも思わないのか?」

「当然ですの。

むしろ魔法が使えるなんて素晴らしいと思いますの。」

「そうか…ありがとう。」

「御礼を言われることではありませんの。

どうしてもと言うなら…

その…愛情のあるモノをいただけたら…」

「可鈴、何言ってんのよ!?」

委員長が止める。

「それからさ、塩見…」

「御主人様、そんな他人行儀なことを言わず奈々と呼んで、

いえ、いっそのこと、メスブタと…」

「ちょっと、あんたいい加減に…」

委員長が顔を真っ赤にする。

「奈々…

取り合えず、その御主人様ってやめてくんないかな?」